サッカー、ロシア代表ってそんなに弱いの?


FIFA W杯 ロシア大会 2018

決勝トーナメント1回戦のスペインvsロシアは予想しなかった結果でしたね。
おそらくほとんどの人がスペインの勝利を予想していたのではないでしょうか?
まさかスペインの猛攻をオウンゴールによる1点に抑え、PK戦にまで持ち込んでベスト8のチケットを掴むとは思いもよりませんでしたね。
スペインのエレガントなパス・サッカーもロシアの引ききったディフェンスを最後まで崩し切れませんでした。
サポーターが12人目のプレイヤーと言われる理由があの試合には詰まっていた気がします。
まぁ結果論ですがスペインのパス・サッカーもW杯を獲得したあの時より怖さも楽しさも落ちてきているような気がしていますが…

過去最弱のホスト国と言われるロシア代表、果たして本当に弱いのでしょうか?

1966年イングランド大会時のイングランド代表や1998年フランス大会時のフランス代表などホスト国のW杯獲得は結構有ります。(他にウルグアイ、アルゼンチン、旧西ドイツもそうです。)
僕がサッカーに興味を持ち始めたのが1980年代後半(当時誰もが憧れたマラドーナがきっかけ)、がっつり見始めたのが1994年のアメリカ大会(この頃から未だにイタリア代表ロベルト・バッジョがアイドル)からです。
それ以降にホスト国でW杯優勝を勝ち取ったのはフランスだけですが、あの時のフランス代表はジダン、デシャン、ピレス、デュラム、ブラン、デサイーなどそもそもタレント揃いの歴代最強と言われたチームでした。(アンリやトレゼゲ、ヴィエイラはまだ若手の頃です。)

さて今大会のロシア代表はどうでしょうか?

ほとんどの選手がロシア国内のリーグに所属し、世界的に名の知れた選手はいませんが、まとまりのある良いチームだと思います。
たしかにFIFAランキングは低いですが、格上のチームに胸を借りるつもりで挑んでいっているようで凄く好感が持てます。

ただ旧ソ連時代は1960年欧州選手権で優勝、1966年W杯で4位と強豪国でした。
さらに1956年のメルボルンでのオリンピックでは金メダルを獲得しています。

この当時はレフ・ヤシン(Lev Yashin)という伝説的なゴールキーパーがいました。
上下共に黒のユニフォームに黒いキーパーグローブで『黒蜘蛛』の異名を持ち、唯一ゴールキーパーでバロン・ドールを受賞した名選手で、一時期W杯の最優秀ゴールキーパーに与えられる賞を『ヤシン賞』と名付けられるほどの名ゴールキーパーでした。
今回のW杯ロシア大会の公式ポスターはこのヤシンをモチーフにしたものがあります。

2018 FIFA world cup russia W杯 ロシア ワールドカップ

今大会ではオープニングマッチでサウジアラビアを5-0、次戦は今大会の注目選手モハメド・サラー擁するエジプト相手に3-1、グループリーグ最終戦こそウルグアイに3-0で敗れたもののグループAを2勝1敗の勝点6、得点8、失点4の2位通過。
ウルグアイ戦こそ退場者を出してしまい、苦しい内容と結果でしたが、決勝トーナメント1回戦でのスペイン戦ではオウンゴールによる失点のみ、PK戦にまで持ち込んでGKアキンフェエフ選手の2本のPKストップによりベスト8の切符を掴んだ。
もちろんこの試合のマン・オブ・ザ・マッチに選ばれたロシア代表ゴールキーパーのイゴール・アキンフェエフ(Igor Akinfeev)選手、デビュー以来一貫してCSKAモスクワでプレー(日本代表の本田圭佑選手とも一緒にプレーした。)し、クラブでも代表でも絶対的な守護神として君臨しています。

グループリーグから決勝トーナメント1回戦まで、派手さはないものの各選手がしっかりと与えられた仕事をこなし、泥臭く、時には捨て身で戦い、キツい状態でもサポーターの後押しを受けて自らを奮い立たせるかのような姿は、見ていて思わず応援したくなる良いチームです。

今は亡きレフ・ヤシンの魂の乗り移ったかのようなスーパーセーブを見せるアキンフェエフ選手をはじめ、当初の下馬評を覆しているロシア代表、旧ソビエト連邦時代の最高成績を越える事が出来るでしょうか?

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