[後編]部屋のディスプレイとしてアナログ盤(レコード)を購入した。その結果…
買ってしまった。
レコード・プレーヤーを。
ターン・テーブルというものを。
予想はしていた、こうなる事は。
やっぱり買ってしまった。
『思い立ったが吉日』
そんな吉日を迎えた日から、何を買おうか? どんな物を買おうか? 高級な物を奮発して買おうか? それともお求め易いお値段で抑えようか?
少し考えました。(ほんの一瞬だったような気もしますが…)
やっぱり実際に現物を見て、可能であるなら試聴させて頂いて決めたいと思い、いざ運良く近所にある大型の電気屋さんへ。
何か電気屋さんには久々に行ったような気がします。
高まる気持ちを抑えつつ勇んでオーディオコーナーへ。
さぁ、どれにしようか?
オーディオコーナーをゆっくりと歩きながら目的の物を探します。
一周まわってみました。
「あれっ!? 無いっ!」
見落としたのかと思い、先程よりも注意深く見て周ります。
「やっぱり、無いっ!」
ここはやはり店員さんに伺うのが一番です。
近くの、いかにも”オーディオ、詳しいですよ!語りますよ!”感のあるメガネのキラリと光る店員さんのもとへ。
伺ったところ、数社から出ていることは出ているが、在庫の用意はないので取り寄せになるとの事。
さらに店頭にレコードプレーヤーを並べて販売している店舗は殆ど無いのではないかとの事。
とりあえず置いていないものは仕方がないので、少し離れたところにある別の大型電気店に行き、伺ったところ先程の店舗の人に言われた内容と同じ回答を頂戴しました。
加えて、一部の人には重宝されるが、一般的にはあまり需要が無いという事まで教わりました。
そして、一部のマニアの方は当時の古いプレーヤーをわざわざ探して買っているようだとの情報も得ることが出来ました。
意気消沈し、途方に暮れたような気分になり一旦帰宅。
帰宅後、ネット通販で検索してみると結構色々出てきます。
安心しました。
新品、中古に限らず価格も様々で1万円以内の物から数万円する物まであります。
ただやはり新品の物は特に在庫がなくメーカー取り寄せになるとの事で納品に少し時間がかかるところが多いようです。
そして現物を見られない、試聴が出来ないという事で他の方々のレビュー頼みにもなります。
色々と見ていくと具体的に商品に対する事よりも、お店の対応の事とかプレゼントしたら喜んでもらったとか、そういうレビューが多い気がしました。(賛否含めてユーザーの方の感想が欲しいのに…)
とりあえずはこちらの需要に対して供給がある事がわかったので、後は何を選ぶかだけです。
レビュー以外で生きた意見を聞きたいものの、今となっては僕の周りにいるレコード愛好家は数えるほどしかいません。
一先ず彼らの意見を聞いたところ、皆一様に好きな事を言います。ありがたい話なんですが。
ただ、共通していたのは…
“情報は時間と手間をかけて足で稼げ!”
という事です。
気分はもう昭和の刑事です。笑
要は…
“百聞は一聴にしかず!”
という事です。
このネット全盛の時代にアナログはやはり”アナログ”だという事なのでしょう。笑
やはり音に関してはそれぞれこだわりというか好みがあるので何とも言えない部分なのでしょうし、もちろん予算的な部分もそうですし、それを使う場所やそのスペースなど環境的な部分もありますし。
そして色々とネットで検索したりして熟考した結果、”とにかく早くレコードを聴きたい!”という思いが強くなりました。
僕の場合、思い立ったが吉日なところがあるので…
そしてレコード生活復帰第一弾として選んだプレーヤーはこちらです!
ION社製VINYL MOTION (Portable Suitcase Turntable)です!
社名はイオンではなくアイオン!
おそらくですが…
あのイオンだとスペルがAEONですし…
(ギターに興味のある方ですとIbanezをイバニーズと読むのか、アイバニーズと読むのかで小さな論争が起こりますよね笑)
モデル名はビニール・モーション!
ちなみにVINYLは英語だとバイナルと読むのが正解なので正式にはバイナル・モーションです。
昔懐かしいレトロなスーツケース型のポータブルなターンテーブルとの事です。
僕の中では懐かしい形はテントウムシ型で羽の部分を取り外すとプレーヤーが出てくる形が懐かしいですけどね。子供の頃、ウチにあったものがそれですし、友達数人の家にもありました。しかし羽の部分が赤地に黒の斑点模様でしたのでテントウムシのようでしたが、僕の記憶ではかなり楕円形で羽の部分を黒に塗ってしまえば限りなくゴキブリに近い形状だったように思います。汗
テントウムシ型はさておき、こちらのスーツケース型バイナル・モーションのキャッチコピーは…
Enjoy your Records- からの
on the go! との事です。
使い始めて数日を経て、使い勝手や気付いた事をメーカー側が記載している仕様に対して回答する形で紹介したいと思います。
①ステレオ・スピーカー搭載のオールインワン仕様
↪️これ一つですぐにレコードを手軽に楽しむ事が出来るのでたいへん便利ですが、内蔵のステレオ・スピーカーのサウンドはそれなり… と言うか良くはないです。
②USB端子を経由してレコードの音声をデジタルファイルに変換可能
↪️パソコンのUSB端子に接続が可能です。ただ本体の電源もこの付属のUSBのコードを使うのですが、コンセントに挿すための変換器は付属されていないので別途購入する必要があります。(iPhoneなどスマホ用で大丈夫です。)
③リチウムイオンバッテリー搭載、フル充電で約4時間動作
↪️わざわざ本体とレコードを外に持ち出してまで聴く事はないと思われるのでこれはあまり実用性はない機能だと思います。
④付属のEZ Vinyl/Tape Converterは1曲毎にファイルを分割しながらのデジタル変換が可能
↪️Windows10まで対応しています。iOS10以降には対応してないらしいので
まだ未確認です。現在、試行錯誤中です…
⑤手持ちのコンポなどに接続可能な標準的なRCA音声出力端子を装備
↪️これはそもそもレコード・プレーヤーであれば基本的な機能ですね。ただこのプレーヤーは本体内蔵のステレオ・スピーカーがコンポに繋いでもOFFにならないので、コンポに繋いだ時には4発スピーカーになるので結構面白いです。
ちなみに僕はヴィクター(VICTOR、ビクター)製CA-UXQM7-Sというミニ・コンポに繋いでいます。ベテランですが故障箇所も無く、現役バリバリで動いてくれています。音の方は若干低音が物足りない感じですが、全体的にバランスの良い音で結構気に入っています。
ちなみにLINE端子に接続した状態でVinyl Motionを再生すると自動的にこのコンポの電源がONになります。夜とかにVinyl Motionのみの音で聴こうとした時とかに接続しているのを忘れていると少しビックリしてしまいます。汗
⑥ヘッドフォン端子装備
↪️夜中に聴く時にたいへん便利な機能です。なのですが、ヘッドフォンを挿してもスピーカーが完全にはOFFになりません。これは僕の個体だけの不具合かもしれません。
⑦ステレオミニジャックの外部入力端子を装備し、カセットデッキなどの外部ソースもデジタル化が可能
↪️敢えてここに外部ソースを繋ぐ事はおそらく無いと思います。個人的には必要無い機能だと思います。
⑧33-1/3、45、78回転対応
↪️12inch盤(LP盤や12inchのEP盤)、7inch盤(一般的なEP盤)、10inch盤とで対応の回転数が違うので、これもレコード・プレーヤーには基本的な機能です。
⑨別途Apple iPad Camera Connection Kitを使用する事で、iOSデバイスに録音可能(iOS用アプリはApp Storeから無料ダウンロード)
↪️未確認ですがiOS10以降に対応していないらしく、Apple iPad Camera Connection KitもDockコネクタだけだと思うので、現在も直接的にこの機能が使用可能であるかはわかりません。
⑩オート・ストップ機能搭載
↪️レコードの再生が終わると自動的に回転が止まってくれる機能です。ただ33-1/3回転のLP盤ではまだ無いのですが、45回転の7inchのEP盤の再生の際に曲のエンディングの部分でこの機能が働き、曲の途中で再生が終わる事があります。4分前後の曲だと大丈夫ですが、それ以上だとだいたい途中で止まるので回転の回数でこの機能が発動する設定なのだと思います。(78回転盤は所有していないため未確認です。)
オートストップ機能はON/OFFのスイッチが付いているのでOFFにしていると問題ないですが、ただちょっと面倒くさいです。
メーカー側の記載している機能に関してはざっくりではありますが、こんな感じです。
これで¥8,000前後ですのでお手軽、お手頃、コスト・パフォーマンスの高いモデルではないでしょうか?
レコード生活復帰第1弾のモデルとしてはたいへん満足しています!
あと、替え針も手軽に手に入りますし、交換もかなり簡単です。
替え針が手軽に手に入るかどうかも重要だと思います。
レコード・プレーヤー、ターン・テーブルの場合、レコード針が消耗品です。
ただ交換時期に関しては特に決まっておらず、音飛びやノイズが気になりだしたら交換のタイミングです。交換のタイミングは人によって様々だとは思いますが、平均でだいたい年に1回ぐらいではないでしょうか?
以上、結局買ってしまったレコード・プレーヤー、ION Vinyl Motionです。
《 総 評 》
オススメ度:★★★★☆
かなりコスト・パフォーマンスの高いモデルだと思います。
個人的には人生二度目のレコード生活、再デビューに際して選んだモデルとしては満足しています。
ただ、同じぐらいの価格帯の他の製品や同メーカー、他メーカー含めて現在のハイ・クラスの製品と比べたわけではないので星4つにしています。(先にも書きましたが現状なかなか色々なモデルを聴き比べられる状況ではないので…)
ちなみにデビューした頃は親戚の音楽マニアの兄貴のお下がりで貰ったパイオニア(PIONEER)製の大型コンポ(モデル名は忘れましたがレコード+5CDチェンジャー+Wカセット仕様だったと思います。)を使っていました。
これはスピーカーも大きく自他共に認めるド迫力のサウンドでしたが、全部合わせるととても大きく、そして非常に重く今持っていたとしても完全に持て余していたと思います。汗
確かにCDとかMP3などは手軽ですし、レコードは手間もかかる上に嵩張ります。
しかし、“手のかかる子ほどかわいい”のです。
音もCDの方がノイズも少なく綺麗だと思いますが、迫力ある音であったりレコードにはレコードにしかない味わいがあります!(ものにもよりますが…)
再デビューはコイツと共に楽しもうと思います!
レコードで聴きたい音源はたくさんあるのでこれから徐々に紹介していきたいと思います。