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    Categories: 機材音楽

《THE ジミヘン!》【ジミ・ヘンドリックス(Jimi Hendrix)の歪み】ファズ・フェイス(FUZZ FACE)

ブランド : ジム・ダンロップ
モデル : ファズ・フェイス
製造年 : 1993年製
製造国 : 米国
シリアル : MMI 01 P 031
コントロール : ヴォリューム、ファズ
ジャック : インプット、アウトプット

ジミ・ヘンドリックス(Jimi Hendrix)の足元に置かれていた事で一躍脚光を浴び、他にピンク・フロイド(Pink Floyd)のデヴィッド・ギルモア(David Gilmour)など、当時たくさんのギタリストに愛されてきたペダル・エフェクター、ファズ・フェイスです。
エリック・ジョンソン(Eric Johnson)やジョー・ボナマッサ(Joe Bonamassa)は自身のシグネチャー・モデルを使用するなど現在もたくさんのギタリストに愛用されています。

Jim Dunlop Fuzz Face

オリジナルは1960年代にダラス・アービター(Dallas Arbiter)製の物ですが、僕の所有する物は1993年にジム・ダンロップ(Jim Dunlop)から発売されたリイシュー物です。

無駄に(?)デカい箱に収められ、丸型の形状と顔で言うところの”目”の位置にヴォリュームとファズのコントロール・ノブ、円錐形のように中心が膨らんで”鼻”のようになり(その下にON/OFFスウィッチ)、ブランド・ネームが口角の上がった笑った”口”のようで、まるでニコちゃんマークのような風貌です。
さらに”鼻”から”口”元にかけて貼られた滑り止めのゴムがまるで泥棒のイラストにありがちなヒゲ面のようで、僕にはビートたけし扮する鬼瓦権造のように見えるので、僕は“ファズ瓦権造”→”権造”と呼んでいます。笑

よく見ると後ろも顔のように見えますね。
1994年1月7日に購入(ワンオーナー)してます。

 

ここで”権造”こと”ファズ・フェイス”の歴史をご紹介します。

アイヴァー・アービター(Ivor Arbiter)によって創設されたアービター・エレクトロニクス(Arbiter Electronics)。
アイヴァー・アービターは16歳でサックスの修理をする仕事を始め、1957年にロンドンで自身初の楽器店を開く。
1959年にはドラムの専門店であるドラム・シティ(Drum City)、さらに1960年にはギター・アンプで名声を得たサウンド・シティ(Sound City)という店をオープン。
その後、自社ブランドとしてギター・アンプに続いてマイクやエフェクターのブランドであるアービター・エレクトロニクスを設立。
エコー・ユニットの開発に着手したのち、ファズ・ユニットの開発に乗り出す。
そして、1966年に出来上がったユニットを収めるケースとして、マイク・スタンドのベース部分から発想を得て丸型にする事を思い付き、ファズ・フェイスが誕生します。
それを翌年の1967年にニューヨークのマニーズという楽器店でジミ・ヘンドリックスが購入した事で名機として後世に語り継がれ愛されるようになるキッカケとなる。
しかし、さらにその翌年の1968年、経営上のトラブルでアービター・エレクトロニクスは音楽事業の経営権をダラス・ミュージカル・インストゥルメンツ(Dallas Musical Instruments)に売却。
その後のファズ・フェイスはダラス・アービターのブランド名で販売される事になり、アイヴァー・アービターも数年間はこのダラス・アービターに在籍する。
1974年になるとアイヴァー・アービターはフェンダー(Fender)のイギリスでの販売権を取得し、アービターの経営権も取り戻す。
ファズ・フェイス自体はその後、ダラス・ミュージック(Dallas Music)のブランド名でアメリカで途切れ途切れではありながらも製造されていたが、1993年にジム・ダンロップによって本格的にリイシューされ、現在に至ります。
現在はミニ・ヘンドリックス(mini Hendrix)なる、ケースをかなり小さくした”小顔”の物も発売されているようです。

発売元のブランドが変わるにつれて、”口”の中の表記も…
「ARBITER ENGLAND」
「DALLAS ARBITER ENGLAND」
「DUNLOP MANUFACTURING INC.」
と変更されていきます。

Jim Dunlopのリイシュー物も初期の頃は「DALLAS ARBITER ENGLAND」の表記になっています

ファズ・フェイスはデビュー当時はトランジスタがゲルマニュウムでしたが、後にシリコンへと変更されます。
それによってサウンドも異なり、ゲルマニュウム仕様の物はややクリーン系のトーン、シリコン仕様の物は荒々しいトーンと言われています。
ジミ・ヘンドリックスはどちらも使用していて、この2つを使い分けていたそうです。

初期のリイシュー物はゲルマニュウム・トランジスタを採用

ちなみにファズ・フェイスはヴィンテージ物から現在に至るまでアダプター対応はしておらず、電源は9V乾電池のみですが、ミニ・ヘンドリックスのみDC9Vアダプターに対応しているようです。
その分(?)ブランド表記の”口”がありません。

《総評》

オススメ度 ★★★☆☆

ジム・ダンロップ製ファズ・フェイス

激しく荒々しいファズ・サウンドです。
ビッグ・マフ(BIG MUFF)やトーン・ベンダー(TONE BENDER)とも違う、もちろんボス(BOSS)製品とも明らかに違う、独特で個性的なサウンドです。
万人ウケするかと言われるとYESとは言い難いですかね…
ただ、他とは明確に違うサウンドなので、今までの自分の音に変化をつけるにはモッテコイかもしれません。
ファズ・フェイス側のヴォリュームをある程度コントロールし易い好みの位置で決めてしまって(ブースター的な使い方でヴォリュームMAXでもアリ!)、あとはギター側のヴォリュームとファズのツマミで調整していくのが良いのではないでしょうか。
ギブソン(Gibson)系のハムバッカーではなく、ジミヘンではないですが、ストラトキャスター(Stratocaster)やフェンダー系などのシングル・コイルのピックアップの方が相性が良いと思います。

Brand : Jim Dunlop
Model : FUZZ FACE
Serial No. : MMI 01 P 031
Control : Volume, Fuzz
Jack : Input, Output
Made in USA (1993)

peter-punch :peter-punchの履歴書 【ハンドル・ネーム】peter-punch 【年齢】中型犬だとだいたい7歳ぐらい 【性別】♂ 【住所】伊予国 【本籍】播磨国 【学歴】高等学校卒 【職歴】元・商人(服飾業等、接客業) 【資格】普通第一種免許、書道二段(幼少時) 【趣味】 ・音楽(70'sロック、ハード・ロック、AOR、メタル少々からR&B、ポップス、フォーク、ソウル、ファンク、モータウン系など幅広く聴きます。) ・旅行(電車で1時間ほどの距離なら"散歩"だと思っています。) ・読書(完全に雑食です。) ・お笑い(ダウンタウンや千鳥、野性爆弾 【応募の動機、目的、自己PR】 アクシデントにより左腕と足に若干障害が残るボーカル兼ギター弾きです。 リハビリも兼ねて昔以上にギターを弾けるよう(元々大した事ない…)、そしてキーボード打ちをするうちに何か出来る事がないかと思い、スタートしました。 自分自身も楽しみながら、そしてこのサイトを通じて色々な方々と交流する事が出来るようになればこの上なく嬉しいです。 どうぞ宜しくお願い致します。